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フェンシングの「フルーレ」のルール

フェンシング競技種目の一つフルーレは、長さ110cm以下(ガードから剣の先端まで90cm以下)・重量500g以下の「フルーレ」という剣を用いる種目です。「突き」のみが有効で、有効面は、頭部と四肢を除いた胴体の両面です。フルーレの有効面が他の二種目に比べて狭いのは、この種目がフェンシングで最も古典的な種目であり、昔まだ真剣を使っていた頃に、致命傷を負わせないため決められていた規定の名残であるためです。

 

フルーレには「攻撃権(優先権とも)」という概念があり、先に攻撃を仕掛けた側に攻撃権が与えられ、防御側は相手からの攻撃を叩いたり払ったりして阻止すると、攻撃権を奪い取ることができます。攻撃・防御・反撃・再反撃という激しい攻防の応酬と、それにともなう攻撃権の奪い合いが、この競技最大の見どころとなっています。

 

もしも双方同時に有効面を攻撃した場合、攻撃権を持っている方のみの得点になります。

 

日本ではフルーレが主流

世界的にはエペの競技人口が最も多いのですが、日本に限ってはフルーレのほうが主流になっています。看板種目といっても良いでしょう。フルーレは有効面が狭い分、大きな動きよりも、細かく繊細な動きが求められるという競技の性質上、小柄で器用な日本人に向いているのです。