フェンシングのプロについて

 

フェンシングにはプロ制度はなく、一般的にはアマチュアスポーツとして扱われています。「フェンサー」とは、スポンサーから資金援助を受けたり、別の職業につきながら競技に参加する人がほとんどで、競技自体が収入を得る手段になっているわけではないのです。ただしフェンシング指導者やクラブコーチ、競技用品の販売業者、審判員など、フェンシングで生計を立てている人はいくらでもいます。

 

プロ化していない理由

フェンシングにプロ制度がない理由は、歴史的背景と競技の性質に関係しています。フェンシングは、元々は剣術の技術を身につけるための訓練として始まりました。そのため、フェンシングは軍事的な要素が強く、軍人や貴族がその技術を習得することが一般的でした。しかし、現代のフェンシングは、オリンピックなどのスポーツ競技としても行われるようになり、一般の人々にも広く普及しています。

 

しかし、フェンシングは依然として、専門的なトレーニングを受けた選手が少ないスポーツの一つであり、競技人口も限られています。そのため、フェンシングにプロ制度を導入することは、競技人口の減少や選手育成の難しさなど、様々な課題が生じる可能性があります。

 

さらに、フェンシングはエチケットや礼儀正しさが重視されるスポーツでもあります。プロ制度が導入されると、競技者同士の紳士協定が守られず、不正な行為や不適切な行動が増える可能性もあります。

 

以上のような理由から、フェンシングはプロ制度を導入せず、アマチュア競技として続けられています。