フェンシングのピスト

 

ピストは、フェンシング競技における試合場であり、選手たちはピストの中央で4mと距離を開けた状態で相対し、敬礼の後、審判の合図で試合を行います。そして電気審判器を導入した試合では、有効面への攻撃があると、ピスト外周が発光するようになっています。

 

ピストから出ても即座に反則にはならず、「アルト(待った)」と宣言される場合があります。選手はピストに戻され、問題がなければ試合は継続されますが、不当にピスト外に出る場合にはペナルティが課せられます。

 

 

ピストの構造

ピストの床面は、電気審判器と接続された金属製の素材でできています。これにより、剣がピストに接触しても信号を出さないようになっています。この仕組みは、フェンシング競技において非常に重要であり、選手たちはピスト上での剣の接触を確認するために、電気信号によって得点を計測することができます。

 

ピストのサイズ

ピストのサイズは、規定サイズが幅1.5m~2m、長さ14mであり、現在は種目に関係なく統一されています。かつては種目ごとに異なっていたため、選手たちはそれぞれの競技に適したピストで練習を行っていました。例えば、フルーレは14mのピスト、エペとサーブルは18mのピストが適していたとされています。この規定サイズは、昔の城の廊下を四分の一に縮小したサイズに由来しているとされています。

 

ピストの価格

ピストの価格は、材質や製造方法によって異なりますが、最低でも5万円以上の値がつきます。一般的には、個人で購入するものではなく、競技団体やフェンシングクラブが所有している場合がほとんどです。また、ピストは定期的なメンテナンスが必要であり、補修や交換が必要な場合があるため、維持費も考慮しなければなりません。

 

以上のように、ピストはフェンシング競技において欠かせない要素であり、選手たちが技術を磨く場所であると同時に、競技を行う上で重要な役割を果たしています。

 

ライトセーバー種目のピスト

近年誕生した、LED搭載の剣を用いる4種目目のフェンシング競技「ライトセーバー」では、円形のピストが使用されることで知られます。