
フェンシングの電気審判機の仕組みはシンプルで、ユニフォームに装着された導電箇所が、剣先端部の接触を検知し、電気審判機に信号を送る、というものです。
具体的には、剣身の先端に導電体が取り付けられています。また、ユニフォームには、剣身の導電体に接触する導電箇所があります。剣先が相手の導電箇所のジャケットに接触すると、回路が閉じられ、電気信号が発生。信号はケーブルを通じて電気審判機に送られ、ランプが光ることで、有効判定が下される、という原理になります。審判員は、ランプを注意深く観察し、有効無効を判定します。なお各種目の有効ポイントは以下の通りです。
有効の圧力条件 | ランプの点灯 | |
---|---|---|
フルーレ | 500g以上 |
有効の場合:赤ランプもしくは緑ランプが点灯 |
エペ | 750g以上 | 有効の場合:赤もしくは緑ランプが点灯 |
サーブル | 0g(触れれば有効) |
有効の場合:赤もしくは緑ランプが点灯 |
20世紀以降に確立されたこの機械判定システムによって、フェンシングの判定はより公正かつ正確になりました。フェンシング剣やフェンシングユニフォームの設計は、このシステムに合わせて改良が加えられており、競技者は常に、このシステムに対応した装備を使用する必要があるのです。
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